小田急線の暫定3線区間の複々線化工事は再開するのか

複々線化事業
区画整理により更地となった登戸駅前(2023年)

こんにちはパンタさんです。
小田急線向ヶ丘遊園ー登戸にある暫定3線区間。これは将来複々線にするものとして整備されましたが、今後どうしていくのか発表はありません。

関連する情報を集めて小田急線の複々線化がどうなるのか考えてみました。

このブログ記事は下記の動画でも触れています。
よければご覧ください。

小田急線の現状

小田急線は代々木上原から登戸まで複々線ですが、登戸から向ヶ丘遊園の区間は川崎市が行う登戸土地区画整理事業の進捗状況から暫定3線となりました。

向ヶ丘遊園ー登戸間の空き地(2023年7月4日)

最近その用地整備は進み、残り1本線路を敷く工事ができそうな雰囲気が漂っていますが、特に発表はありません。(2023年7月)

2面4線の登戸駅

登戸駅は2面3線化の工事を行いしばらく1番線がない駅として運用していましたが、東北沢ー世田谷代田間の緩行線の整備に合わせ1番線を整備しました。

登戸駅1番線整備前後の航空写真

この1番線工事は用地取得がうまくいかず、下りホームを大幅に新宿方面にずらし線路整備を行いました。
外観は駅の構造から考えられる想定ラインよりも歪な構造となりましたが線路には問題がなく、駅構内には頑丈なホームドアが設置され直ちに登戸駅を作り直す必要性はないと思われます。

発表資料

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議小田急電鉄2022年度の回答

国が考えている新百合ヶ丘までの複々線化を具体化してほしいという神奈川県の要望に対して小田急電鉄は、輸送人員が減少に転じることから実現性は低いと回答しており、暫定3線区間についても工事は当面行われないものと考えられます。

参考サイト:神奈川県鉄道輸送力増強促進会議
令和4年度の要望及び鉄道事業者からの回答(小田急電鉄)

登戸駅夕方ラッシュの状態

登戸駅夕方ラッシュは東北沢ー和泉多摩川間複々線化後も引き続き混雑している状況ですが、コロナ禍でのテレワークの普及は通勤需要の低下要因となっていて、少子化問題も含めて考えると鉄道会社自体が混雑緩和に向けた大胆な投資ができるかは怪しいところです。

単純ではありますが、利用客が増えるような計画があれば複々線化工事が再開される可能性は考えられるので、そのようなものを2つ取り上げてみました。

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川崎市が行う区画整理事業により取得した登戸駅前の場所に地上146mのタワーマンションの建設が決まりました。このマンションは低層階に商業施設が設置され登戸駅のデッキと直結する計画になっています。登戸駅からはアクセスがよく街のシンボルとなりそうですね。

また、登戸2号線エリアでも商業や住宅施設の建て替えが行われていて人口の増加や小田急線の利用者増加に繋がっていきそうです。

横浜市営地下鉄延伸区間イメージ

横浜市営地下鉄ブルーラインは、横浜市や川崎市の交通状況を改善するため、あざみ野から新百合ヶ丘までブルーラインの延伸を決めました。現在はバスで約35分かかる区間が約10分でアクセスできるようになります。

輸送人員は7.9万人で小田急線に乗り換えて利用する需要が考えられます。
開業目標は2030年度を予定しています。

以上2つを暫定3線区間の利用者増加につながりそうなものとして紹介してみましたが、小児IC運賃の全区間一律50円といった金額面での施策も子育て世代の利用促進に繋がりますね。

今後のことを考えると鉄道経営は今まで通りが通用しない厳しい局面に入っていきますが、利用者・鉄道会社・自治体が話し合いながら良いバランスを探っていき交通の環境を作るのが大切だと思いました。

このブログ記事の内容は動画内でも解説しています。
よければご覧ください!

線路が足りないのに完成した小田急複々線化事業を観察

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